太陽光システム

PVモジュールのバスバー形状が放射するノイズに関する検討

近年、太陽光発電設備からAMラジオ帯などに干渉する電磁波が発生し、電波障害を引き起こしているとの報告されています。本研究室では、PVモジュールより発生するノイズを低減・抑制できる方法を提案することを本研究における最終目的としています。また、本研究室はPVモジュールのバスバー形状に着目し,バスバー形状が放射磁界に与える影響に関しても検討を行っています。そこで、昨年度の研究としては電磁誘導を用いてパネルごとにノイズ対策ができる抑制法を考案した。提案法は、PVモジュールの裏面にバスバーに沿った形で銅線(以下、抑制線)を設置するというシンプルなものである。また、提案法のメリットは発電システムの設置環境(発電規模、配線長等)に依らず対策が実現できることである。15WPVモジュールにおいて抑制線巻き数を8回にすることで1回と比較して抑制効果が約1.5倍に向上し、15WPVモジュールにおける抑制効果の最大値は59.6%であることを明らかにした。また、PVモジュール表面のバスバーから放射される磁界に関しての検討も行った。放射磁界を抑制するためには、①バスバーの折り曲げ段数を偶数に設計、②バスバーの間隔を広くするという結果が得られた。今後は,磁界だけでなく電界の測定も行うことで電磁波障害を改善する技術開発を進める予定です。