近年,燃料の枯渇問題や環境問題等の観点から「再生可能エネルギー」の重要性が高まっている。本研究室では「海洋再生可能エネルギー」を中心に自然エネルギーを利用した発電方法について日夜研究を行っている。


 図3に製作した空中風車用のカイトと動作確認用のサボニウス風車を示す。

実験結果を踏まえて試作一号機を製作した。
供試装置からの改善点として
・マグナス効果を増大させるために
 ブレードを三本に増やし,
 ブレードの径を大きくした。(図5)
・内部シャフトの損失をなくすために,
 ブレード駆動用モータを防水加工し下部に配置した。

図3.製作したカイトと動作確認用垂直軸型風車の外観
(a)ダブルデルタボックスカイト
(b)動作確認用風車
(c)実験の様子(動画)
     ※ボリューム注意!

 一般に地上付近の風速は地表面の摩擦などの影響により上空に比べて低い値となっている。風速と高度の関係式を右に示す。




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 風力発電装置付きカイトに発電機を取り付け発電し,考察及び検討を行う。

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 本研究ではカイトを用いた新しいタイプの風力発電システムを提案し,動作実験を行った。その結果,垂直軸型風力発電装置を付与したダブルデルタボックスカイトを用いることにより,上空の風速を利用した発電が実現可能であることが判明した。

 図1にV1=5[m/s],h1=10[m],n=0.5とした時の風速と高度の関係を示す。同図より40[m]上空の風速はh1の風速の2倍の値となることがわかる。タービン出力は風速の3乗に比例するため,上空の風速を利用することにより,地上の約8倍の出力が得られることとなる。
 そこで,本研究では上空の良好な風速を利用できる風力発電装置として,カイトを用いた風力発電装置を提案する(図2)。なお,本装置の風力タービンは風向を追従するための尾翼が不必要であり,堅牢である垂直軸型風力発電装置を研究対象とした。

但し,V:上空の風速,V1h1における風速,h:高度,h1:地上付近の任意の高さ,n:地上の状態によって決まるべき指数。

 本研究ではカイトなどの飛翔物を用いることにより上空の風を利用し,高出力な発電が可能となる新しいタイプの風力発電装置を開発する。

図1.高度別分布図
図2.提案装置イメージ図