第37回 電気設備学会全国大会 発表奨励賞

受賞論文:PVモジュールにおけるバスバーの折り曲げ段数が放射磁界に与える影響
受賞者:杉山 大季(5年 機械電子工学科)
受賞日:2019年12月6日


~論文要旨~ 

 近年、温暖化防止の影響から再生可能エネルギーを利用した太陽光発電が世間から注目を集めている。しかし、太陽光発電設備からAMラジオ帯などに干渉する電磁波が発生し、電波障害を引き起こしているとの報告が挙がっている。また、電磁波は太陽光発電設備内にあるPVモジュール内の配線(バスバー)から放射されていると指摘されている。本研究の目的はPVモジュールを平面アンテナの一種と考え、電磁波の放射を抑制可能か検討することである。一般にアンテナは放射効率が高くなるように設計される。しかし、PVモジュールに関しては放射効率が低くなるように設計する必要があると考える。また、先行研究においてバスバーの折り曲げ段数を偶数回にすることで放射磁界を抑制できるという実験的報告がある。筆者は、ノイズ放射が少ないPVモジュールを提案する。第一義的取組みとして、有限要素法(FEM)解析によってバスバーの折り曲げ段数を変化させた際の磁束密度分布に関する検討を行った。

 本稿では、バスバーの折り曲げ段数が磁束密度分布に与える影響をFEMシミュレーションによって解析した結果を報告する。


~受賞者のひとこと~

 この度は、第37回電気設備学会全国大会にて発表優秀賞という身に余る評価を頂き、とても光栄に思います。本研究を実施する伴いに研究助成を頂いた日本学術振興会に感謝の意を表すと共に、貴重な時間を割いて遅くまでご指導を頂いた米盛先生はじめ、研究室の先輩方、産業応用研究室に関わる様々な方々に感謝の意を表します。今後は今回の事を糧に様々な事に挑戦し、真剣に取り組んで行く所存です。

2020年04月29日