第1回 電気設備学会 学生発表会

受賞論文:PVモジュールから放射されるノイズの低減を目的としたスペクトラム拡散型MPPTの評価

受賞者:西原 貴之(専攻科 2年)

受賞日:2019年12月26日


~論文要旨~
 昨今、太陽光発電は導入が容易であることから企業や一般家庭まで広く普及している。しかし、メガソーラーなどの大規模な太陽光発電設備より他の機器に悪影響を及ぼすノイズが発生しているという報告が挙がっている。太陽光発電システムによる無線へのノイズは、PVモジュールの発電電力を変換するパワーコンディショナ内のスイッチング動作が原因であることが知られている。また、ノイズの影響により他の機器への電磁障害も懸念されている。そこで筆者らは、パワーコンディショナに搭載されているMPPT(Maximum Power Point Tracking)機能を付加したDC-DCコンバータ(以下:MPPT)のスイッチング動作によってPVモジュールから放射されるノイズに着目している。先行研究では、PVモジュールから放射されるノイズを測定し、MPPTのスイッチング動作が放射ノイズに起因することを明らかにした。また、MPPTのスイッチング動作にスペクトラム拡散を導入し、15WPVモジュールの近傍界に発生するノイズのスペクトル低減効果を確認した。

 本稿では、PVモジュールの出力を大きくした場合のノイズ低減効果の評価を行う。30WPVモジュールのバスバー配線を模した銅線(模擬PVモジュール)を用いてMPPTのスイッチング動作にスペクトラム拡散を導入した際の放射ノイズを測定したので報告する。


~受賞者のひとこと~

 このたび、第1回電気設備学会学生研究発表会にて「優秀賞」を受賞させて頂けたことは光栄なことであると思っております。このような受賞の機会を頂きましたのは、米盛先生をはじめ、指導してくださった先輩方、自分を支えてくれた同級生や後輩の皆様のおかげであると実感しています。今後も、本受賞を励みとして仲間と精進していく所存であります。

2020年04月29日